中国の国家統計局がきょう発表した先月の新築住宅価格指数は、主要な70都市のうち67都市で前月比で下落した。下落した都市は前月比で1か所増え、その比率は全体の95%余に上っている。一方、上昇は2都市にとどまり、残る1都市は横ばいだった。都市別にみると、大都市では、上海は0.6%上昇した一方、深センでは0.8%、北京と広州は0.5%それぞれ下落した。また、規模の小さい地方の都市も平均で0.8%下がっていて、不動産価格の低迷が続いている。さらに、ことし1月〜先月までの不動産開発投資はマイナス10.2%(前年同時期比)と大幅な下落となった。不動産不況の長期化などを背景に景気回復は力強さを欠く状況が続いている。中国政府は不動産不況への対策強化の方針を示しているが、「効果は限定的だ」という指摘も出ていて、今後、より実効性のある対策を打ち出せるかが焦点となる。