G20(主要20か国)の首脳会議に合わせてブラジルを訪問した中国の習近平国家主席はフランスのマクロン大統領と会談した。習主席は「互いの強みを生かして補完し合いウィンウィンの関係を実現することを望む」と訴えた。習主席はドイツのショルツ首相とも会談に臨み「ドイツを重要な協力パートナーと見なし引き続きドイツ企業に広大な市場機会を提供していく」と述べ、経済分野での協力の強化を呼びかけた。ショルツ首相は「2国間および多国間の対話と協力を強化し意見の相違を適切に解決していく」と応じた。米中関係を巡っては中国に高い関税をかけることを掲げてきたトランプ次期大統領の就任で通商面での対立が深まることへの懸念が広がっている。習主席としてはEUの中核を担うドイツとフランスとの経済関係を強化し、トランプ次期政権の出方に備えたいねらいがあるとみられる。