自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、一連の政治倫理審査会ではキックバックが継続する経緯、誰がいつ始めたかも分かっておらず、野党側は「実態解明に繋がらなかった」と衆参両院の予算委員会で安倍派の幹部ら10人の証人喚問を要求した。証人喚問は議院証言法で定められた制度で、証人喚問の出頭・出席を拒否すると罰則があり、嘘の証言して有罪となったケースもある。ただ、開催は全会一致が原則で、自民党は慎重な姿勢を見せている。なお、二階俊博元幹事長は収支報告書の不記載額が最も多く、次の衆議院選挙に立候補しない考えを明らかにした。政治資金問題での処分の重さについて、自民党には8段階あり、不記載の金額や程度、説明責任の果たし方などを勘案するという。安倍派幹部4人はキックバックをやめなかった結果責任があるとして、「選挙での非公認」以上の処分が検討されている。21年、コロナ禍の緊急事態宣言下で、3人の議員が銀座のクラブを利用していた。いずれも、離党勧告を受けている。野党側はこのケースを引き合いに出し、「今回は遥かに重い」と牽制。4月に補欠選挙を控えるなか、甘い処分では反発が強まりかねないという見方もある。