今回取り上げるのは1997年放送の「われらの再出発〜失業サラリーマンたちの6か月〜」だという。そして今回のゲストは山田洋次だと紹介した。
1997年放送の「われらの再出発〜失業サラリーマンたちの6か月〜」の映像が流れた。都内にある職業訓練校にはリストラや倒産で職を失った中高年サラリーマンの姿が目立っている。職業訓練校の亀戸技術専門校のビル管理科に16人が入校した。ビル管理科ではビルの設備管理に関する様々な技能を学ぶ。元サラリーマンたちは国家資格を得て、中高年に比較的求人の多いビル管理会社への再就職に挑むという。この訓練に通っている遠山光一さんは大手企業のもと営業課長だったが次の仕事が見つからず、ここに通うようになったという。
ビル管理科ではボイラー操作は重要な授業で、学校では1月末のボイラー技士試験を目指すことになっているという。訓練校に通っている井伊茂男さんはここに来る前は皮の加工職人だったという。そんな井伊茂男さんは訓練校で機械の修理などの実技は得意だが、横文字などの知識は苦手だという。遠山光一さんも井伊茂男さんも自宅で教科書を広げて勉強しているという。
12月。1月のボイラー技士試験を前に他の資格を取る人も出てきている。遠山光一さんも12月に危険物取扱者の資格試験に合格したという。年末になりビル管理科では忘年会が行われて、井伊茂男さんと遠山光一さんも飲み会に参加した。そして1月になって、ボイラー技士試験の模擬試験を行ったが井伊茂男さんは合格点に届かない状況が続いた。そしてボイラー技士試験は井伊茂男さん以外全員合格した。
井伊茂男さんはそれから放課後も残ってコツコツ勉強するようになった。学校からの帰り道に井伊茂男さんは遠山光一さんに「ボイラー技士試験にもう一度挑戦したい」と思いを語ったという。3月になって井伊茂男さんは2度目のボイラー技士試験に臨んだ。そうした中で、遠山光一さんは新しい就職先を見つけることができた。また井伊茂男さんもボイラー技士試験に合格することができた。
3月25日。亀戸技術専門校の卒業の日がやってきた。ビル管理科では3人の再就職先がまだ決まってない。その後、井伊茂男さんは都心のビル管理会社の面接を受け、遠山光一さんは品川にあるビルに勤務するようになったという。さらにその後、井伊茂男さんも新橋のビル管理人として勤務することになったと伝えた。
スタジオでは「われらの再出発〜失業サラリーマンたちの6か月〜」について話題になった。山田洋次は「これを舞台に映画を作りたいと思った」と感想を語り、その映画が「学校III」だという。そこで番組の舞台になった職業訓練校に何度も通ったという。
番組・映画の舞台になった職業訓練校には、現在もビル管理科があり、定員を超える希望者があるという。定年後の再出発など入校理由は多様化しているという。