サキドリくんが向かったのはあすヨーロッパ代表との強化試合に臨む侍ジャパンの練習。去年のWBCで世界一に貢献した主砲・村上宗隆や近藤健介、アジアプロ野球チャンピオンシップ優勝の立役者・森下翔太、万波中正など伸び盛りの若手選手など豪華な布陣で臨むだが、その中でサキドリくんが注目したのは井端監督が惚れ込みサプライズ選出された逸材、広島の高卒3年目・田村俊介(20)。4人の大学生が選出された今回のメンバーの中でも最年少。あのイチローさんと同じ愛工大名電高校からドラフト4いでプロ入りした田村だが、プロ2年間で1軍出場はわずか10試合。これまで世代別の代表にも選ばれたことのない新星を侍ジャパンに選出した分けを井端監督に聞くと「ひとスイング見たときから素晴らしいなと思った」と話す。片りんを見せつけたのは今年始めての対外試合だった。第1打席のファーストスイングでHR。侍関係者も視察する中、一振りで見せつけた勝負強さ。その打撃力には広島が誇るヒットメーカー・秋山も「同じやられ方をしないというのはバッターとしても大事なこと。やられたことを学習して苦しい打ち方もするし、逆に思い切って腹決めて振るときを嗅覚で持っている」と話す。田村自身は数少ないチャンスをものにするため、全打席を一打席勝負の代打のつもりで立っており、それが勝負強さにつながっていた。そしてきょう、侍ジャパンの一員として初めての練習に参加した田村は「全員すごい選手なので緊張した。侍ジャパンでも変わらずに自分のスタイルというか、しっかり振って結果を出したいと思う」と語った。侍ジャパンはあすからヨーロッパ代表との2連戦に挑む。