韓国では北朝鮮による核の使用を想定した演習や態勢づくりが進んでいる。先月30日から今月1日にハンフリーズ基地で行われた米韓による図上演習では、初めて北朝鮮の核使用を想定して行われた。韓国軍は年内にも北朝鮮の核ミサイルに対応する戦略司令部を新たに創設する方針。北朝鮮のミサイル攻撃への対応として発射の兆候を捉えた場合の先制攻撃、発射された場合の迎撃、攻撃を受けた場合の反撃、と3段階に分けて態勢の構築を進めている。戦略司令部は3段階の対応を統括し、陸海空を統合的に運用し抑止力を強化する方針。北朝鮮による核ミサイル問題は5年前のハノイの米朝首脳会談で協議が決裂して以降、交渉による解決の見通しが立っていない。核・ミサイルの脅威は年々高まりそれに伴う態勢・演習の内容も変化している。アメリカ国防情報局の報告書によると、北朝鮮はロシアに対し数十発の弾道ミサイルと300万発の砲弾を供与している。ウクライナでは今月北朝鮮製とみられる弾道ミサイルがロシアによって撃ち込まれるケースが相次いでおり、北朝鮮はウクライナによる越境攻撃をテロと避難しロシアを養護する姿勢を鮮明にしている。