12月はクリスマスや大晦日といったイベントが目白押し。帰省や旅行などで移動する機会が増える。日常の様々な場面で使われ生活に欠かせないリチウムイオン電池。東京消防庁によると、東京都内ではリチウムイオン電池を使う製品による火災件数が過去最多を上回るペースで増加していて、製品別で見るとモバイルバッテリーが全体の3割以上を占めている。今年10月、中国・杭州から韓国・仁川空港に向かっていた中国国際航空の旅客機内で火災が発生。原因はモバイルバッテリーのリチウムイオン電池だった。日本でも11月5日には島根県松江市のごみ処理施設で火災が発生。押しつぶされたリチウムイオン電池が火を吹いたと考えられている。さらに11月13日には新潟県三条市のごみ処理施設でもリチウムイオン電池の発火が原因と見られる火災が発生。強い衝撃や圧力を加えたり、高温で放置したりすると発火する恐れのあるリチウムイオン電池。製品評価技術基盤機構が制作した啓発動画を見ると、リチウムイオン電池使用製品をごみ収集車で回収した場合、燃えるゴミとしてごみ収集車に積み込むと、ごみ収集車内で押しつぶされて発火、または破裂して火災に至る恐れがある。リチウムイオン電池使用製品は、分別方法など各自治体の指示に従って廃棄する必要がある。モバイルバッテリーに異常・発火が起きた場合、膨らんでしまったばあいは金属製の容器に蓋をして密封。万が一発火した場合は、火花が収まったあとに大量の水をかけることで消火することができる。
