舟屋の風景がSNSで話題になり、京都・伊根町では海外から続々と観光客が訪れている。舟屋を海から眺めることができる人気の遊覧船も、海外からの観光客で溢れかえっていた。こうした現状を前に地元の観光業界では新たな心配事が起きている。伊根町観光協会の吉田事務局長は「地震による津波が心配です」などと話した。海沿いに立ち並ぶ舟屋。これを改造した1棟貸しの宿泊施設が人気を集め、外国人観光客も多く泊まっている。一方で、京都府は地震が起きた際、この地域では最大2mの津波が到達する可能性があるとしている。施設ごとに災害対策は進められているが、1棟貸しの場合建物内にいるのが、観光客だけになってしまうことが気がかりだという。少しでも安全に滞在してもらおうと、京都府などと連携して作ったのが避難場所への行き方を示すシート。スタッフがいない状況でも宿泊客だけで逃げられるよう、避難場所の写真を載せて津波がすぐ到達することを英語でも訴えている。利用客の半数ほどが外国人観光客だという宿では、シートの活用をはじめている。客室では緊急時に使いやすいように、建物内の避難経路図と一緒に置いている。海外の人たちにより安全に観光してもらうという取り組みは遊覧船でも。この日遊覧船で行われたのは、避難誘導の課題を洗い出すための訓練。年間約40万人いる乗客の半数以上が外国人だという遊覧船。日本語がわからない外国人も参加した。津波が到達するまでに乗客を安全な場所に誘導しようと桟橋へ急ぐ遊覧船。しかし、外国人たちは異変に気づいていない。他の乗客が英語で話しかけてようやく異変が伝わった。いかに早く状況を伝えるかという課題もみえてきた。吉田さんは、安全・安心を町の魅力の1つにしていきたいと思いを新たにした。
