文部科学省は全国の小中学校にタブレット端末などを配備するとともに、高校についても各家庭で端末を用意することになっている自治体には家計が厳しく奨学金を受給している生徒などに貸し出す端末を購入するため、1台当たり最大4万5000円を補助している。会計検査院が16の道府県と22の市町村の教育委員会が38億円余りの補助金を使って購入した合わせて9万5000台余りのことし4月までの利用状況を調べたところ、このうち34%、補助金額に換算して12億7000万円分が一度も使われていなかった。調査対象となった自治体の37%では半数以上の端末が使われず、このうち1万3000台余りは今後も利用される見込みがない。新型コロナの影響による奨学金受給世帯の増加が想定を下回ったことが一因だということで、会計検査院は文部科学省にほかの用途での活用を検討するよう求めた。文部科学省は生徒が所有する端末が故障した際の代替機として使うなど活用策を検討して周知したいとしている。