仮設での生活は長期化が予想される。雄谷はそこに欠けているものがあるという。雄谷が懸念するのは災害関連死の発生。避難生活での持病の悪化や自死など災害との因果関係がある死亡のことで、熊本地震では直接死が50人だったが災害関連死は218人と4倍も多い。能登半島地震ではすでに30人が災害関連死と認定されている。それを防ぐのに有効だと雄谷が考えたのはコミュニティーセンター仮設のある一角に銭湯や食堂など人が集まる仮設住宅内の施設。自然とごちゃまぜに慣れる場所をつくり、人と人とのつながりが生まれるようにすることが孤立を防ぎ命を守ることになる。