EV(電気自動車)の走行距離を大幅に伸ばすことができる、全固体電池について。ホンダが量産に向け、およそ430億円を投資し栃木県さくら市に建設した最新の施設が公開された。全固体電池には、電気をためたり放出したりするのに必要な電解質に、液体ではなく固体を使用。エネルギー密度が高まることによりEVの走行距離が2倍以上に伸び、充電時間も短縮できるとしている。来年1月に稼働する施設では量産に必要な生産工程を検証し、2020年代後半に量産を始める予定。全固体電池は、メーカー各社が開発を進めている。トヨタ自動車は、早ければ2027年にEVに搭載することを目指しているほか、日産自動車は2028年度のEVへの搭載を予定している。ただ、ここでも中国メーカーが追い上げてきている。上海自動車が2026年の量産化を発表。韓国や欧米でも研究開発が加速しており、開発競争は激化している。本田技術研究所・大津啓司社長のコメント。