夕方、厚生労働省で患者団体が緊急の会見を開いた。求めているのは高額療養費制度の負担上限額の引き上げを全面的に凍結すること。今日の国会でも大きな議論となった。質問の趣旨は負担額を一定に抑える高額療養費制度には直近12か月以内に制度を3回利用すると4回目以降の額が下がる多数回該当という仕組みがある。質問の中で例として挙がった年収650万円の患者の場合、その額は4万4400円。一方で政府は、今年8月から段階的に自己負担額の上限を引き上げる方針のため新たな上限に届かない患者は全額を自己負担することになるのではないか。こうした懸念が患者団体などから上がっていた。対する厚生労働省の答弁。厚生労働省・鹿沼均保険局長は「その点が今回の修正案のポイントの1つだと思っている」。すでに多数回該当の対象になっている患者の自己負担額の上限は4万4400円。厚生労働省の説明では、この額が制度の対象となるかの基準。つまり、医療費が4万4400円を超えていれば全額を自己負担するようなことにはならない。ただし、それはあくまで制度が変わる前に多数回該当となっている患者に限られる。自己負担額が引き上げられたあとに病気にかかり毎月の治療費として10万円程度生じた場合、高額療養費制度は使えず当然、多数回該当ともならない。結果、同じような年収で同じような治療費だったとしても自己負担額に2倍以上の差がつくことになる。何らかの理由で一度、多数回該当から外れると引き上げ後の自己負担額が今後の基準となる。そのため再発して同じような治療を受けたとしても負担額は増加する可能性が指摘されている。患者団体からは、これまでの厚生労働省の説明の在り方にも疑問の声が上がっている。
国会内では自民公明、立憲の3党の政調会長が協議。立憲民主党は引き上げの全面凍結を強く求めた。しかし、財政的な理由などから与党側と折り合わず協議は明日以降に持ち越されることになった。公明党・岡本三成政調会長は「予算に関しては維新の賛成の見込みがついたということでそれでよしとは私どもは全く思っていない。国民民主党、立憲民主党、他の野党にも賛成してもらえるよう最後の最後まで調整を進めていきたい」とコメント。
国会内では自民公明、立憲の3党の政調会長が協議。立憲民主党は引き上げの全面凍結を強く求めた。しかし、財政的な理由などから与党側と折り合わず協議は明日以降に持ち越されることになった。公明党・岡本三成政調会長は「予算に関しては維新の賛成の見込みがついたということでそれでよしとは私どもは全く思っていない。国民民主党、立憲民主党、他の野党にも賛成してもらえるよう最後の最後まで調整を進めていきたい」とコメント。
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