吉田正尚選手は7月29日時点でHR12本、打率.313でメジャー1年目にも関わらずア・リーグ3位となる成績を残している。吉田選手の母校 敦賀気比高等学校は甲子園出場回数通算21回、2015年選抜大会では全国制覇を成し遂げており、吉田選手の他にも内海哲也や山崎颯一郎などのOBもいる。敦賀気比の野球哲学を調査。
敦賀気比高校の野球部員は放課後、500m先のグラウンドにダッシュしていた。グラウンドに辿り着くと学年問わず掃除をしていた。東監督は「自分たちが使わせてもらっている施設やグラウンドを大事にキレイにするのは大事。身につかないと野球の上達に繋がらない」などと語った。吉田選手は1年の頃から4番だったが、特別な扱いはされなかったという。福井市にある吉田選手の実家に取材。吉田選手が使っていた部屋には小学校～大学時代までのユニフォームなどの装備品が保管されていた。小学校時代から規格外の打撃を打っており、所属していた鯖江ボーイズ練習グラウンドには場外HR対策として作られた吉田ネットがある。吉田選手は3年間4番を勤め、打率は6割超えであった。
敦賀気比高校では基礎づくりを重視しており、1日に1000スイングを超えることもある。筋力トレーニングでは腹筋50回・背筋30回・腕立て20回3セット行う。吉田選手はメジャーで大谷選手に再会すると腰を折って礼をしていた。敦賀気比では礼節を重視することで一体感を生み出している。第105回甲子園 福井大会2回戦では5大会連続出場を目指して戦っていた。キーマンはキャプテンの3年生 濱野君で、吉田選手と同じレフトを守り1年からベンチ入りしている。濱野くんは、「吉田正尚さんみたいになれるように頑張りたい」などと憧れを語った。福井大会準々決勝で敦賀気比は福井商業相手に6回までに9点を失い、そのまま敗北し甲子園を逃した。吉田選手も最後の夏で甲子園を逃していた。