きのうギリシャ滞在4日目。白いジャケットに水色のワンピース姿の佳子さまはギリシャの手話で「きょうはここに来られてうれしい。お会いできてうれしい」と挨拶された。きのう視察されたのは聴覚に障害がある人々などの職業訓練や生活支援を行う施設。全日本ろうあ連盟の非常勤嘱託職員として精力的に活動し、日常的に手話を使われている佳子さまは手話教室を見学され現地の手話を学ばれた。その後飛行機でイオニア海に面したギリシャ北西部・ケルキラ島に到着された。佳子さまは西ヨーロッパの影響も色濃く残る世界遺産の旧市街を散策する途中、報道陣からの問いかけに答えられた。ギリシャを公式訪問中の佳子さまのご様子は地元紙の一面でも取り上げられ注目されている。到着されたのは現地時間の26日の未明。約22時間の長旅に疲れも見せず出迎えた職員に笑顔を見せられていた。まず訪問されたのはパルテノン神殿。装いは青い半袖のニットに白いパンツ姿。ギリシャ国旗の色に合わせた装いで視察にのぞまれた。続いてアテネ市内とエーゲ海を一望できる丘へ。約1時間半、熱心に質問しながら担当者の説明を受けられた。その後、両国関係の向上に貢献したとして日本の勲章を授与されたギリシャ人らと懇談された。関係向上のための取り組みや文化遺産について話された。2日目は水色の振袖姿で日本とギリシャ外交関係樹立125周年の記念式典に出席された。古代ギリシャの物語を読み返し、深い結びつきを感じられたという。その後佳子さまが向かわれたのはアテネ近郊のサラミナ島。17世紀に建てられた修道院を訪問された。修道院で民族衣装の女性たちからフラワーセレモニーで歓迎を受けられた佳子さまは温かい出迎えに感謝を伝えられた。その後佳子さまは修道院の中に入り日本が協力して修復した壁画を視察された。3日目にはギリシャの大統領府を訪問された。クリーム色の振袖姿でギリシャで初めての女性大統領・サケラロプル大統領と懇談された。さらに佳子さまの手元にあったのは天皇陛下からの伝言だった。その後、訪れられたのは柔道教室。子どもや若者の稽古の様子を熱心にご覧になった。生徒一人ひとりと握手をして声をかけられた。そして「コティノス」と呼ばれる伝統的な花輪を贈られると「とっても」という言葉を繰り返し感謝の気持ちを伝えられた。5日目のきょうは外交関係樹立125周年の行事などにのぞまれる。