ことしに入ってから神奈川県や群馬県、埼玉県、栃木県で発生している林野火災。このうち埼玉県秩父市では140ヘクタール余りが燃え火が完全に消し止められるまでに20日以上かかった。相次ぐ火災の背景には乾燥や強風が指摘されているが、地球温暖化が進んだときにリスクがどう変わるか専門家の研究で見えてきた。岩手県大船渡市の八ヶ森。平成以降、国内で最大規模となった去年の山林火災で焼けた。千葉大学の峠嘉哉准教授は延焼拡大のメカニズムを調べるために現地の気象状況などの観測を続けている。峠准教授が注目しているのは土壌の乾燥。峠准教授によると日本で見られる林野火災のほとんどは地表面が燃える地表火。一方、土壌の乾燥が強まると地表の枯れ葉なども激しく燃え木の上部まで燃え広がる樹冠火に発展するケースがある。大船渡市では樹冠火が起き火の粉が強風で飛ぶなどして急速な延焼の拡大につながったと指摘されている。峠准教授が大船渡市の当時の土壌の水分量を推計したところおよそ30年に1度のレベルと極端に乾燥していたと見られることが分かった。近い将来起きると懸念される産業革命前から世界の平均気温が2度上昇した状況では2月の乾燥した日の水分量は関東などで現在よりも大幅に減ることが分かった。
