当選を果たした小池氏にとっては「守りの選挙戦」を勝ち抜いたと言える。小池氏の陣営は当初蓮舫氏との一騎打ちを想定していた。その蓮舫氏は自民党の支援を受ける小池氏を政治とカネの事件で批判したが、小池陣営の1人は多くの有権者は都知事選と結びつけず「投票の判断材料にはならなかった」とみている。また自民や公明からの支援は街頭演説など表立った活動を控える「ステルス支援」を徹底する一方で綿密なSNS戦略も展開。小池氏は自宅で撮影した動画なども投稿していたが、ある側近は「小池さんにネガティブなイメージを持っている人が多いので、SNSのショート動画で人柄を伝えるように工夫した」と話している。一方落選したものの2位につける躍進を見せた石丸氏は選挙期間中200カ所以上で街頭演説を行ったほか、YouTubeなどを使って主張を伝える動画の拡散にも力を入れた。陣営も「SNSで効果的に若者を取り込めたのではないか」と話していて、出口調査でも10代〜30代の支持は石丸氏に最も集まっている。