NATO首脳会議の成果をアピールする会見。バイデン大統領が会見で質問に応じるのは、選挙戦からの撤退圧力が高まるきっかけとなったテレビ討論会のあと初めて。バイデン大統領は「大統領にふさわしくなければ、トランプ副大統領を選んではいない」と、ハリス副大統領とトランプ前大統領を言い間違える痛恨のミスをした。トランプ前大統領は早速反応し、SNSに言い間違いの動画を掲載したうえで「よくやったジョー」と、皮肉交じりに投稿した。言い間違いは、この会見の前にもあった。ウクライナへの支援を発表する会見で、ゼレンスキー大統領を紹介しようとしたところ、プーチン大統領ですと述べた。各国首脳が反応し、本人もすぐに訂正した。民主党の中で、選挙戦からの撤退を要求する動きがさらに広がっている。ABCテレビは、バイデン大統領の陣営と民主党の上院議員が会談したと伝えた。会談は2時間以上に及んだといい、上院議員で唯一撤退を要求した議員も会談に参加していた。ABCテレビなどが今月行った世論調査では、バイデン大統領とトランプ前大統領は互角。これに対し、ハリス副大統領が民主党の候補者になった場合は、ハリス副大統領がリードするという結果が出ている。ABCテレビなどは「バイデン大統領の陣営が、仮にハリス副大統領とトランプ前大統領との選挙となった場合の有権者の意向について、調査に乗り出した」と伝えている。撤退圧力にさらされているバイデン大統領は、それでも選挙戦を継続する考えを強調した。来週には共和党大会が、来月には民主党大会が開かれ、それぞれ正副大統領候補が指名される見通し。仮にバイデン大統領が撤退した場合、後任候補としてはハリス副大統領のほか、ミシガン州やカリフォルニア州の知事らの名前が取り沙汰されている。