トランプ大統領が中間選挙に勝つために打って出た戦略が混乱を招いている。自分の党が選挙で有利になるよう選挙区の区割りを恣意的に見直す動きが相次いでいる。区割りの見直しはゲリマンダーと呼ばれている。19世紀のマサチューセッツ州・ゲリー知事に由来する。見直しが行われた1つがテキサス州。2019年、連邦最高裁判所は、区割りの権限は州にあるとして連邦裁判所が介入できる問題ではないと判断している。ゲリマンダーは許されるべきではないとする声が与野党両方の支持者で多数となっていて、民主主義の根幹が揺るがされることへの懸念が理由になる。投票しても勝敗に影響しないことは、一票の価値が弱められること。連邦最高裁判所では、ルイジアナ州で人種を考慮して導入された選挙区の区割りは違憲判断とし、特定の人種に対する過度な配慮だと指摘する。共和党は少数派の有権者の多い選挙区を減らす動きに出ていて、テネシー州は5月に区割りを変更し共和党が議席独占の可能性。投票権法はキング牧師率いた公民権運動最大成果のひとつ。全米黒人地位向上協会は、命がけで勝ち取った権利が損なわれるとして強く反発している。民主党は、黒人有権者の影響力を不当に弱める動きだと批難。対抗措置の検討を急いでいる。
