兵庫県の斎藤知事がパワハラの疑いなどで告発された問題で県議会は先週19日、県政に深刻な停滞と混乱をもたらした政治的責任は免れないとして全会一致で知事の不信任を議決した。議決を受けて辞職失職するか県議会を解散するかの判断期限が今月29日に迫る中、斎藤知事は県民に信を問いたいとして県議会は解散せず失職を選び今後行われるいわゆる出直し選挙に立候補する意向を固めた。そしてこうした意向を県議会側にも伝えていてこのあと記者会見を開いてみずからの判断について説明することにしている。斎藤知事は今月30日付けで失職することになり知事選挙が50日以内に行われる。この問題の発端は、ことし3月に当時の兵庫県の幹部が作成した知事のパワハラの疑いなどを告発する文書が報道機関などに送られたこと。その後、元幹部は県の公益通報制度を利用して内部通報したが、保護対象とされず懲戒処分となり、7月に遺体で見つかった。自殺の可能性があるとみられている。県議会は事実関係を調査する必要があるとして百条委員会を設置し、その後86人すべての議員が斎藤知事に辞職を求める異例の事態となった。