きょうの日経平均株価は一時、1100円を超える値上がりとなった。円相場では、円を売る動きが急速に強まって、一時、1ドル147円台後半まで2円以上値下がりした。日銀・内田副総裁は「利上げについて慎重に考えるべき要素が生じたと言わざるを得ない」とコメント。会見に先立って行われた内田副総裁の講演の内容がメディアを通じて伝わり、当面、緩和的な金融環境が続き、景気が下支えされるのではないかとの見方が広がったため。このところの記録的な株価急落に、急ピッチで進む円高。その要因の1つとして指摘されていたのが、日銀の先月の追加利上げ決定。植田総裁は、さらなる金利の引き上げもありうるという考えを示していた。きょうの会見で、内田副総裁は植田総裁の発言と今回の発言について、「総裁と私の間に考えの違いがあるということではなく、状況が変化したということだと理解いただければと思う」と述べた。野村総合研究所・エグゼクティブエコノミスト・木内登英氏は「金融政策の姿勢が180度変わったような説明に見えるのは問題」とコメント。