世界の石油の秩序に亀裂が生じつ事態に発展する中、日本の超大型原油タンカーがホルムズ海峡を通過した。イラン側は70年以上前の出来事を振り返り、「長きにわたる友情の証し」だとコメントした。イランを思わせる背景で銃を手にしているのはアメリカのトランプ大統領。爆発する街を描いた画像とともに「イランはまともな対応ができない」と強い言葉で批判した。不安定な状況が続く中、日本時間きのう未明、ホルムズ海峡を通過し、62日ぶりに脱出した出光興産の原油タンカー「出光丸」。ホルムズ海峡への侵入が確実になったのは午後1時半ごろだった。通過を果たした「出光丸」。この直後、駐日イラン大使館がSNSに投稿したのは約70年前の「日章丸事件」についてだった。戦後、イギリスがイランの石油に経済制裁をかけていた時代。出光興産の創業者・出光佐三氏は日本政府の意向に反してタンカー「日章丸」を派遣し、イランから原油を輸入した。出光氏の決断で実現した「日章丸事件」はイラン国民を沸き立たせ、日本とイランの親密な関係を象徴する出来事として語り継がれている。今回は日本政府も交渉に関わったとみられるが、渡邉氏は「この『日章丸事件』は昭和を代表する事件でもある。日付であったり出光のタンカーであったり構図がこの『日章丸事件』の時と類似していることを考えると政治的に“バランスの取れた通過”だったと思えてきます」と評価する。日本との歴史的な繋がりをアピールし、出光丸の通過を認めたイラン。ホルムズ海峡を掌握していることを印象付ける狙いなのか、それとも停戦に向けた一歩なのか。現在、出光丸の目的地は名古屋と表示されていて、到着は来月中旬と予測されている。
