医療ジャーナリスト・森まどか氏とAmazonの処方薬販売について紹介する。Amazonがオンラインで処方薬を届ける新サービス「Amazonファーマシー」の日本での導入は、米国・インドに続き3カ国目となる。アマゾンジャパン・前田宏バイスプレジデントによると「薬局によるオンラインでの服薬指導から処方薬の配送までを一気通貫で利用できる」。Amazonファーマシーの仕組みを図で紹介。アプリで電子処方箋を登録するものとなっていて、全国のドラッグストア「ウエルシア」など約2500の薬局と提携している。オンライン服薬指導を受けてから処方薬を配達される形となるが置き配は不可能という。想定しているのは慢性疾患など定期的に処方薬を必要としている患者、移動の手間や待ち時間を減らしたい子どもを持つ親など。森氏によると医療業界はデジタルに疎いと指摘される中、Amazonの参入により利便性は高まるのではないかという。新型コロナの流行でオンラインの服薬指導が解禁され、去年1月から電子処方箋運用が開始されるなど規制緩和が進んだが、電子処方箋の導入率は病院で1.5%・診療所で2.1%・薬局で31.7%という。また、地域の街の薬局が淘汰されることや、高齢者の健康支援の場がなくなることが懸念される。