劇症型溶血性レンサ球菌感染症は致死率30%ということから、人食いバクテリアとも呼ばれている。国立感染症研究所によると、去年国内の患者数が941人となり1999年の調査開始以降過去最多となった。過去に人食いバクテリアに感染した加藤さんは、8年ほど前に仕事中バイクで転倒。ケガは酷くなく打撲で行くのは恥ずかしいとケガを我慢していたという。しかしその後も痛みが消えず、ケガから4日目には足も曲げられないほどパンパンに腫れ上がったという。5日目で初めて病院に行くが、検査結果は打撲と診断された。症状はさらに悪化し、6日目にはあまりの辛さに意識を失い病院に搬送。8日目に目を覚まし、医師に「このままだと命がなくなる。右足を切断したら助かるかもしれない」などと言われ、娘に「脚亡くなってもいいから生きといて」と言われたのが聞こえて切断すると決めた。現在義足で生活し、今でも週2回のリハビリを続けているという。この感染症の脅威について専門家は、非常に進行が早いのですぐに対応しないと命を救うことができないという点が問題になっているという。初期症状による診断が困難で、感染経路も不明確だという。溶連菌そのものはごくありふれたもので、いつもと違うというのはどんな病気の場合でもとても大事なサインにはなるという。