日本からおよそ9000キロ離れた東ヨーロッパのチェコ、面積は日本の5分の1という小さな国。チェコで北口榛花に密着すると、進化の秘密が明らかに。チェコは男女ともに世界記録を持つやり投げ大国、内練習場ではハードルが行われていた。一見やり投げとは関係のない動きに見えるが、ハードルを跳ぶときの踏み切りを意識することでやり投げの踏み込みの感覚が鍛えられるという。忘れられない試合はとして東京オリンピックの予選で脇腹を痛め、結果は12位。続いて行ったのはスピード強化の練習、7.5キロのおもりを腰に巻き約50メートルを15本ダッシュした。つづいてようやくやりが登場したがこの日はフォームの確認のみだった。練習ではやりを投げるのは週に2回だけ。シェケラックコーチは「遠くに投げるには、力強く走らなければいけない。助走はやり投げの60%を占める」と話した。助走の強化が結果に表れたのが去年8月の世界選手権、4位で迎えた最後の一投で金メダルを獲得した。以前の投てきと比べてみると助走が0.3秒速くなっている。助走が進化した北口は今シーズン既に5勝で絶好調でパリへ挑む。