創設75周年を迎えたNATO(北大西洋条約機構)の首脳会議が、米国・ワシントンで開かれている。今回のNATO首脳会議では、ロシアによる侵攻が続くウクライナへの継続支援が主要な議題となり、ウクライナが求めるNATO加盟に道筋をつけられるかが焦点。首脳会議の冒頭、米国のバイデン大統領は「75年間、我々の国々はNATOという盾の下、成長・繁栄してきた。きょう、我々はかつてないほど強くなっている」と述べ、NATOの存在意義を改めて強調した。ただ、NATOにとって懸念材料となっているのが、11月に行われる米国の大統領選挙。返り咲きを狙うトランプ前大統領は、ウクライナ支援やNATOそのものに批判的な見方を示している。そのため、今回の首脳会議では、トランプ前大統領が勝利した場合でも支援の規模を維持するため、ウクライナへの年間およそ7兆円の支援を継続することで合意する見通し。こうした中、ロイター通信は10日、NATO加盟国が首脳声明案について、「ウクライナがNATO加盟への不可逆的な道」を歩むことを引き続き支援するとの文言を盛り込むことで合意したと伝えた。一方、日本の岸田総理大臣は、つい先ほどワシントンに到着した。岸田総理は、11日の首脳会議にインド太平洋のパートナーとして参加する予定で、NATOとの連携を強化したい考え。
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