鹿児島県を代表する観光の名物、砂むし温泉。来月1日から料金が値上げされる。指宿市営の天然砂むし温泉施設、砂むし会館「砂楽」は、年間25万人前後が訪れ、9割以上は市外からの観光客。値上げの大きな要因は物価の高騰。砂むし入浴に必要な浴衣、タオル、風呂で使うシャンプーやボディソープまで、去年と比べ仕入れなどにかかるコストが1〜2割上がっている。オープンから約30年経ち老朽化も進んでいる。メンテナンスの費用もかさんでいる。人手不足という問題も抱えており、利用客に砂をかけるスタッフが3人不足している状況。仕事は重労働で技術も必要だという。指宿市や施設は今後人材の確保をにらみ待遇改善も模索したい考え。砂むし温泉は近年東アジアなどからのインバウンド客も目立つ。増収分を資源の管理やスタッフの待遇改善などに充て、安定した運営につなげたい考え。お盆の先月10日~15日までの間は通常よりも料金を引き上げて営業した。その結果、去年とほぼ同じ約6000人が訪れたという。