モスクワから中継。ジョージアのEU加盟については、既にEU側が事実上の凍結を決めており、今回のジョージア側の発表によって状況が変わるわけではない。しかし、EU加盟が憲法に明記されるなど長年新欧米路線を掲げてきたジョージアの首相自らがその路線の放棄を宣言したことは大きな意味を持つ。ジョージアはウクライナ侵攻開始後の欧米の対ロシア制裁には参加せず、ロシア人観光客やロシアとの貿易の増加などが経済成長に起用しているとの分析がある。国民の半ロシア感情などを考えるとロシアに寄り過ぎることは政権にとってリスクでもある。ロシアからの分離独立を主張するアブハジアと南オセチアについてロシアは一方的に独立を承認し、今もロシア軍を駐留させている。また、国民の約8割がEU加盟を賛成とする世論調査もある他、これまで政府の財政を支えてきたヨーロッパにロシアが取って代わることは難しいとみられる。