沖縄県南城市の小学校では、沖縄戦を知るという従来の授業とは異なる平和学習が行われている。沖縄戦を学び、考え、つかみ取ろうという取り組み。南城市の馬天小学校を取材。5年生のクラスでは、沖縄戦をテーマに従来とは異なる形の平和学習が行われている。授業の特徴は、もし自分が沖縄戦のころに生きていたら、どのような行動を取るのかを主体的に考えてもらうこと。米須清貴教諭は、子どもたちの意見や問いを基に授業を組み立てることを心がけている。戦争体験者の証言が必ずしも伝わっていないと感じてきたからだという。2年前からは、新たに大学生にも授業に入ってもらう取り組みを始めた。先生が答えを教えるのではなく、一緒に調べてもらうため。戦争体験者の記憶や思いを後世に残そうと続けられてきた平和学習。沖縄戦を知るだけでなく、再び戦争を起こさないために一市民としてどう生きていくか。米須さんは、そのための知恵を将来を担う子どもたちにつかみ取ってもらいたいと考えている。