南海トラフ地震が早朝に発生したことを想定し、県職員がどれだけ迅速に集まれるのかを確認する抜き打ちの訓練が行われた。この訓練は新年度に入り新しい部署での災害時の対応を確認してもらおうと、阪神淡路大震災があった1995年から毎年全職員を対象に事前に伝えない形で行われている。訓練は午前6時45分に南海トラフ地震が発生して県内で震度7を観測した想定で始まり、まず県の防災担当の職員が全職員7000人余りに地震の発生と緊急の参集を伝えるメールを一斉に送信した。県庁には次々と職員が集まり、10分後の午前7時前には知事公舎から自転車で駆けつけた川勝知事も登庁した。災害対策本部も立ち上がり、集まった職員たちが担当の班に分かれて県内の市や町と電話をつないで被害情報を集めたり、国や自衛隊への応援要請など業務の手順を確かめたりしていた。そして訓練開始から1時間後には川勝知事や幹部職員による緊急会議が開かれ、災害対応の方針などを協議した。