南海トラフ巨大地震の甚大な被害が想定される地域で、被災時に命を守る自治体指定の避難場所のうち、3500カ所以上が大規模な津波で浸水する恐れがあることが、日本経済新聞の調べで分かった。津波浸水想定区域に位置する避難場所は、250市町村に合計8912カ所ある。このうち、垂直避難が可能な津波用は5371カ所だった。残りの3541カ所は地震や土砂災害、洪水などに向けた避難場所で、津波発生時に浸水するリスクがある。巨大地震の発生が懸念されるなか、非常時の混乱を防ぐために適切な避難場所や経路などを事前に把握することが求められる。(日経電子版)