今月8日、日向灘で発生したマグニチュード7.1の地震では、南海トラフ地震の想定震源域で、大規模地震が発生する可能性がふだんと比べて相対的に高まったとして、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された。これを受けて政府は、地震の発生から1週間、社会経済活動を続けながら、地震への備えを改めて確認してほしいと呼びかけた。期間中、祭りなどを津波からの避難経路を伝えたうえで予定どおり開いたところがあった一方、高齢者に避難を呼びかけたり、海水浴場を閉鎖したりするなど、より安全を意識した対応を取った自治体もあった。対応が分かれたことについて、内閣府防災担当の森久保司参事官は「実情に応じながらそれぞれの主体において、判断されたと考えている。もともとの制度にのっとった形」などと述べた。その上で、宿泊施設のキャンセルなどへの補償は現時点では行わない方針を示した。一方、伝え方の改善に向け、検討を進めていく考えを示した。