女性の就業率が高まる中、経済産業省の調査結果では女性特有の健康課題により職場で困った経験があると回答した人が51.5%に上っている。こうした中、厚生労働省の検討会は女性が安心して働き続けられる環境を作ろうと、職場で行われる健康診断について見直しの議論を進めてきた。きょう取りまとめの案が示され、健康診断の質問項目に月経に伴う下腹部や頭の痛みなどに悩まされる月経困難症や更年期障害など、女性特有の健康課題で職場で困っていることがないか尋ねる項目を新たに設ける方針が盛り込まれた。そして「困っている」と回答した人には必要に応じて健康診断を担当した医師が専門医への早期の受診を促していくことや、こうした課題について専門的な知識を持たない医師が健康診断を行う可能性があるため研修の必要性なども示された。厚生労働省はこの取りまとめ案について今年度中に審議会で議論して実施の時期などを決めることにしている。