高卒の採用で大きな課題もある。それが離職率の高さ。就職してから3年以内で離職した人の割合が37%に上っている(2020年卒・厚生労働省より)。要因の1つとして、1人1社制という慣行があるという指摘がある。学業を優先して、就職活動が長期化しないよう学校が就職活動をサポートする一方で、生徒は原則1社しか応募ができないためミスマッチが起きやすいといわれている。こうした事態を防ごうと、複数社応募できる動きも出始めている。さらに、リクルートワークス研究所・古屋星斗主任研究員は、就職希望者の多い高校には、高校1・2年生のときから企業が働き方や仕事内容を説明するなど、会社のことを知る機会を増やすことも重要だと指摘している。