「iPS心筋シート」は、シートから分泌された物質が新しい血管の形成を促していく、これが最大の効果。他人の細胞から作られたシートを使うため、移植の翌日から90日間は、免疫抑制剤の服用が必要。シートが少しずつ体に馴染みながら、ゆくゆくは無くなっていく。心不全に関しては、症状が重篤化すると、人工心臓を使ったり、心臓の移植手術が必要になってくる。そうなると、ドナー不足の問題がある。移植までの待機期間は平均3~5年かかる。手術負担の軽減について。開胸については、心臓移植手術の場合、20cm開胸する必要があるが、心筋シートの場合は、5cm。さらに、手術時間は、心臓移植手術の場合は、約10時間以上もかかるケースもあるが、心筋シートの場合は、約50分。社会復帰にかかる時間も短く出来る。心臓移植手術は、65歳以上の高齢者は原則として対象外となっているが、心筋シートの場合は、年齢の上限はない。心臓外科医なら誰でもできるくらい手術自体は簡単なものということ。今年3月、条件・期限付きで製造販売が承認された。今年9月、保険の適用が開始された。費用は、心筋シート5320万円。高額療養費制度を利用すると、自己負担は、数十万円程度。今年9月から保険適用ではあるが、7年以内に有効性を証明→正式承認へ。今は仮免許の状態。心筋シートの対象条件は、標準治療を行っても効果が不十分という状況、薬物治療や、カテーテル治療、パイパス手術、ペースメーカーなど、現在できる治療をすべて行っても、まだ症状が改善しない状態が対象。厚労省によると、対象患者が最も増えるピークでも、年間で約96人と見込まれている。実施できる施設も現時点では限られている。現時点でリハートを実施できるのは、全国で約20の施設。軽症段階の患者にも適用できる再生治療を開発中。それによって、重症化する患者を減らすことが可能になる。将来的に対象が広がって、普及していけば、価格も下がるという可能性も期待できる。今は心筋シートは手作りだが、将来は全自動で生産したい。患者自身の細胞から作れば、免疫抑制剤は不要だが、時間とコストの問題がある。心臓だけでなく、眼科領域や、脊髄損傷など他の分野でも応用されて、実用化していくところまでいってくれると、期待を持てる患者さんが多いんじゃないかと。
