医療観察制度は2005年にできた制度。清永さんは「当時は画期的だと言われていた。責任能力がないとして不起訴になるとそれきりになることもあり、十分な医療措置を受けられず事件を再び起こす事案もあった。制度ができたときに検察庁や裁判所が歓迎していた」とコメントした。指定入院医療機関退院後の重大な再他害行為発生の有無は2020年で「あり」が0.7%にとどまっている。厚生労働省の「入院処遇ガイドライン」では“おおむね18か月(1年半)以内での退院を目指す”とされている。実際の入院期間の全国平均は約2年11か月。北大病院附属司法精神医療センターの中央値は約2年3か月。国が想定するよりも期間が長くなっている背景には病状改善・安定の難しさ、退院後の受け入れ体制の不足などが指摘されている。一部の専門家からは入院が長期化しているケースもあり、人権の観点から検証が必要という声も上がっている。制度は加害者を中心に設計されているが、被害者をどう支援していくかが問われている。
