活断層の上に安全上重要な設備を設置することを認めていない原発の規制基準。敦賀原発2号機は、以前から原子炉建屋の真下にある断層が将来動く可能性があると指摘されていて、2015年に始まった再稼働の前提となる審査で、保有する日本原電は「動く可能性はない」と反論してきた。原子力規制委員会は今日、「将来動く可能性が否定できない」として、審査に「不合格」としたことを示す審査書の案を全会一致で取りまとめ、発足以降初めて再稼働を認めない判断をした。今後パブリックコメントを経て正式に不合格となる見通しで、日本原電は改めて審査を申請する意向だが、規制委員会は「敷地内外に100以上ある断層の再評価が前提」だとしていて、再稼働の見通しは立たない状況。敦賀原発2号機を含め、現在は停止や廃炉となっている原発4基を保有する日本原電。その経営は電力各社からの資金で支えられていて、今回の判断によって経営環境は一段と厳しさを増すとみられている。