ANNでは参院選について「X全量分析」を行った。参院選の主な政策に関連するワードを24に分けて分析すると、公示日からの2週間で「外国人問題」に関する投稿が最も多くなった。時系列で見ると、5月は1週間あたりの投稿数は約50万だったが、6月には約100万になり、7月に入ると急増して300万を超えている。「外国人」とともに「生活保護」が多く投稿されているが、その中には不正確な内容の投稿も含まれていた。「外国人の生活保護受給は『違憲』」とする投稿は閲覧数が700万以上となっている。永住資格を持つ外国人に生活保護を受ける権利があるか争われた裁判で、最高裁判所は2014年に「国民とは日本国民を意味し、外国人は含まれない」とする判決を下した。一方で、自治体の裁量で外国人が保護の対象となることまでは否定しなかった。判決の中で「違憲」との判断は示されていない。また、ソト国人の生活保護をめぐっては「生活保護受給者の3件に1件は外国人」との投稿も多く閲覧されている。厚生労働省によると、2023年度で世帯主が外国籍で生活保護を受ける世帯割合は全体の約2.9%で、3分の1には遠く及ばない。外国人が優遇されることもないという。SNS上で選挙に関する投稿が増えているが、内容が正確かどうか確かめた上で一票を投じることが重要。参院選の投開票日はあさって20日。
