種結晶の製造メーカー社長 藤森直治さん。この会社では半導体デバイスなどに使う工業用の素材として合成ダイヤモンドを扱ってきた。宝飾品需要の高まりを受けて13年前から種結晶の販売に着手、5mm角の小さな種結晶から販売を始めより大きなものを目指し開発を続けている。種結晶の品質をコントロールするのは至難の業。僅かなホコリが混入するだけでも黒い斑点や亀裂などの欠陥が生まれてしまう。面積の広い種結晶を作ろうとするとその分欠陥が生まれるリスクも高まる。そこで藤森さんたちはガスの注入方法や種結晶の成長条件を何度も変えて試行錯誤を繰り返してきた。一般的に流通している種結晶の多くが10mm角前後で30mm角の結晶の開発は10年がかりで得た大きな成果だという。30mm角で暑さを4ミリにすれば原石は約80カラットくらいの重さになる。大きな種結晶を武器にして開発しようとしているのがデザイン性の高いジュエリー。効果な天然ダイヤモンドではなかなかチャレンジできない複雑なカッティングも大きな面積を贅沢に使って試行錯誤出来る。藤森直治さんは、以前の価格帯とは違うものとしてダイヤを扱っていくことはもうできる、今後どのくらいのバリエーションが広がるか魅力的なものを実用化したいと話した。