地球温暖化に伴う気候変動の危機が近づく中、喫緊の課題は二酸化炭素排出量を削減し脱炭素社会を実現すること。期待されるのは、大気中のCO2や水などで作られた「合成燃料」の活用が石油製品と同じように車などに使えるうえ、再生可能エネルギーを原料とするためCO2濃度は増えない。水素エネルギーは蓄えることが難しい一方、合成燃料ならそれが可能。既存の燃料規格にも容易に適合できるうえ、既存の燃料に少しずつ混ぜて使うことも可能。デメリットは、1リットル700円ともいわれる高いコスト。解決に向け、原料であるCO2の回収効率を高めることなどが必要。取り組みは国内外ですでに始まっている。