神村学園高等学校 女子サッカー部に密着。部員53人中、全国大会のベンチに入れるのは18人。3年生の吉留さんは特別な思いでレギュラー入りを目指していた。練習は毎日2時間以上。吉留さんは高校では全国大会のピッチに一度も立っていない。携帯メッセージのやりとりで支えてくれている母に全国大会のピッチに立っている姿で恩返ししたいという。しかし、そんな矢先、吉留さんは悲劇に見舞われる。練習中に右膝前十字靱帯断裂。全治約10か月の重傷だった。年末の全国大会に間に合うかはギリギリ。復帰するだけでなく、熾烈なレギュラー争いを勝ち抜かねばならない。ケガから半年が過ぎた9月、吉留さんは練習に復帰していたが痛みと恐怖心がつきまとっていた。ケガから9か月過ぎた12月、グラウンドには全体練習に加わる吉留さんの姿があった。全国大会を控えたこの日、紅白戦が行われた。レギュラー入りへアピールのチャンスだったが、まだ万全とはいえない吉留さんの出場の機会は限られていた。吉留さんは全体練習が終わった後も居残り練習をしていた。