災害が起きた時に施設を一時避難場所として活用して貰おうと普段から地域住民との交流を進めている老人ホームが千葉県君津市にある。令和元年房総半島台風により君津市では1週間にわたりライフラインが停止、熱中症のリスクが高まるなど電気の確保が課題となった。そこで地域の老人ホーム「特別養護老人ホーム 夢の郷」では約3日間電気が使える非常発電機を整備、災害時には周辺住民も一時避難できるようにし、地域の催しなどで周知している。避難場所となるスペースは普段デイサービスで使用、入口がから直行でき入所者との接点が無く感染リスクにも考慮している。広さは約150人を収容可能。平時から広場を無料で貸出しして住民と施設が顔見知りになれる空間を作った。また4カ月に1度はおむつなどを安値で販売するアウトレットを開催している。福祉施設をオープンな場として機能させることで顔の見える関係性を構築し、災害時には施設は一時避難場所として提供し、住民は入所者を支援する相互協力の態勢が整っている。