閉会直後、解体が始まったパビリオン。700平方メートルの巨大な膜屋根は1枚ずつ丁寧に切断された。パビリオンからこの膜屋根のリユースを任されたのは大阪・和泉市のカバン工房。元々建築に使われていた膜屋根。通常の生地とは勝手が違う。膜屋根は複数の層が重なった構造で、中心には強度を支える繊維がある。そこで行うのが生地を薄く削る“すき加工”。表面だけをミリ単位で削り、強度を支える中心の繊維はそのまま残す。この工房はこれまで廃タイヤのチューブをすき加工でバッグへと生まれ変わらせてきた。廃材を新たな価値へと変えるアップサイクル。その確かな技術が膜屋根を世界に1つのバッグに生まれ変わらせた。
