政治資金問題を巡る攻防が最大の焦点となった国会は今日で事実上閉会し、自民党はいよいよ総裁選モードに突入する。内閣不信任案は衆議院本会議で与党の反対多数で否決された。国会は23日に閉会する。本会議直前に、自民党内から岸田総理への不満が噴き出すひと幕があった。中堅議員が公の場で、不信任を突き付けられた岸田総理がみずから説明すべきだと訴えたもので、一部が拍手で賛同する異例の事態となったほか、党の重鎮や非主流派からいよいよ退陣論が高まるとの声も噴出している。岸田総理としてはまず、来月の都知事選で勝利し選挙の連敗に歯止めをかけたいところで、その後は米国でのNATO首脳会議や経済対策に力を注ぐ。人事について、首相周辺は、断る人が続出すれば、一気に政局化するため難しいとの見方を示している。後ろ盾の麻生副総裁との溝も完全に修復したとは言えない中で、ポスト岸田レースが本格化することになる。
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