重見吉徳さんに話を聞く。マールアラーゴはトランプ大統領の邸宅の名前、マールアラーゴ合意は主要国の協議による「ドル安誘導」のことを指し、別名「プラザ合意2.0」とも呼ばれていて、スティーブン・ミラン氏が昨年11月に論文の中で示したもの。ミラン氏個人のアイデアでトランプ大統領や他の幹部の考えではない。マールアラーゴ合意の2本柱は短期の米国債の大半を売却し自国通貨を買い戻しドル安圧力生もうという話しと、海外の通貨当局が残している短期米国債について米国財務省が新たに発行する100年満期の割引国債と交換しようというもので、理由は金利上昇を抑制と債務負担の軽減。マールアラーゴ合意を提唱した目的は2つで、世界の貿易収支の不均衡を是正し米国に製造業と雇用を戻すことで米国は分断の世界で自給自足を目指すのではとのこと。もう1つは米国の政府債務を持続可能にすること。米国政府債務の持続性は世界の金融市場の安定性に直結し、米国による海や空の安全保障の持続性にも繋がっている。これにより安全な自由貿易が可能になっていて、同盟国にも安全保障のコスト負担を求める話しだと思うとのこと。なおミラン氏はマールアラーゴ合意を今すぐ実施すべきとはしていない。またマールアラーゴ合意で協調させるための対策として関税の引き上げ・米国債の利息からの手数料徴収・同盟国の「安全保障の傘」からの除外と3点をあげていて、論文ではFRBをからめた米国の単独介入によりドル安を実現し金利上昇を抑制するというプランも考えられている。重見さんは「欧州に関しては参加するんじゃないかなと感じている」とのこと。また合意に関わらず中国は人民元の信用力を強化する流れは変わらないと思うとのこと。またこれからのドル円の動きについて、「マールアラーゴ合意がなくても下落は時間の問題じゃないかと思う、心配すべきはインフレじゃないかと考えている」などと述べ、マールアラーゴ合意の実現性については「現時点での実現可能性は5%~10%の範囲だと思うが米国国債の持続可能性が問われてくる局面にきていることは間違いないと思う」などと述べた。