税制改正に向けて、本格的な議論が始まった。主なテーマは住宅ローン減税、iDeCo、退職金、防衛増税、中小企業の優遇、ガソリン減税、年収103万円の壁、高校生の扶養控除。都内で開かれた全国知事会で知事からは「年収103万円の壁の見直し」で地方自治体の税収が減ることへの懸念が示された。焦点の1つが、税収が減ることに対する財源の確保策。国民民主党は、基礎控除などの金額を、103万円から178万円に引き上げることを主張しているが、そのとおり引き上げた場合について、政府は、国と地方の税収が合わせて7兆円から8兆円減ると試算している。政府与党内や自治体からは強い懸念が出ていて、税収が減ることの影響を考慮しながら、議論が行われることになる。そしてもう1つの焦点となるのが、控除額の引き上げ幅。ポイントは、何を基準に引き上げ幅を決めるか。国民民主党は、103万円から178万円に引き上げる根拠として、控除額が103万円になった1995年からの東京都の最低賃金の上昇幅をもとにしたと説明している。一方、政府与党内では、最低限の生活費には課税しないという基礎控除の考え方を踏まえると、最低賃金ではなく、物価の上昇率を用いることも選択肢だという声があり、議論が活発化する見込み。
「年収103万円の壁」見直しで合わせて検討されるのが、アルバイトなどで働く学生に関わる仕組み。広島市中区のお好み焼き店では、大学生のアルバイトを多く雇っているが、この時期の悩みの種が、秋以降には、働く人手を確保するのが難しいというが、こうした働き控えの背景にあるのが、特定扶養控除という仕組み。学生など、19歳以上23歳未満の子を扶養する親の所得から、63万円を差し引くというものが、子の年収が103万円を超えると、親がこの控除を受けられず、家族全体での税の負担が増えることになる。この特定扶養控除も扱いが検討される見通し。
来年度の税制改正に向けて、自民党、公明党両党は、税制調査会の総会を開き、本格的な議論を始めた。来月中旬をめどに、与党の税制改正大綱をまとめることを目指す考え。少数与党の自民党、公明党両党としては、今後の国会運営なども見据え、国民民主党との間でていねいに調整を進めて、税制の協議でも一致点を見いだしたい考え。
「年収103万円の壁」見直しで合わせて検討されるのが、アルバイトなどで働く学生に関わる仕組み。広島市中区のお好み焼き店では、大学生のアルバイトを多く雇っているが、この時期の悩みの種が、秋以降には、働く人手を確保するのが難しいというが、こうした働き控えの背景にあるのが、特定扶養控除という仕組み。学生など、19歳以上23歳未満の子を扶養する親の所得から、63万円を差し引くというものが、子の年収が103万円を超えると、親がこの控除を受けられず、家族全体での税の負担が増えることになる。この特定扶養控除も扱いが検討される見通し。
来年度の税制改正に向けて、自民党、公明党両党は、税制調査会の総会を開き、本格的な議論を始めた。来月中旬をめどに、与党の税制改正大綱をまとめることを目指す考え。少数与党の自民党、公明党両党としては、今後の国会運営なども見据え、国民民主党との間でていねいに調整を進めて、税制の協議でも一致点を見いだしたい考え。