米国を訪れている岸田総理大臣は、日本時間のあす未明、地球規模の課題などを話し合う国連総会の会合で演説することになっている。岸田総理大臣は、日本時間のきょう午前0時過ぎから、バイデン大統領の私邸で会談した。共に退任する2人。今後も両国が自由で開かれた国際秩序の中核を担うグローバルパートナーであり続けることを確認した。このあと、2人に加えオーストラリアのアルバニージー首相とインドのモディ首相も出席して、4か国によるクアッドの首脳会合が開かれた。会合では中国を念頭に南シナ海での威圧的で脅迫的な行動に深刻な懸念を表明するなど、海洋安全保障協力を強化することで一致した。そして岸田総理大臣は、日本時間午前11時過ぎ、ニューヨークに到着した。あす未明には、地球規模の課題などを話し合う国連総会の会合「未来サミット」で演説することになっている。政治部・田尻大湖が「(演説では)安保理改革が大きな訴えの一つになると思う。念頭にあるのは安保理の常任理事国、ロシアと中国。(岸田外交は)長く務めた外務大臣の経験も生かして、安定した首脳外交を展開したと言えると思う。具体的には、世界情勢が厳しさを増す中、日米同盟の強化に取り組み、G7議長国として同志国の連携を主導したことが挙げられる。また、日韓関係の改善の流れを作ったことも成果の1つ。一方で、ウクライナ情勢は長期化し、覇権主義的な行動を強める中国への対応や北朝鮮による拉致問題など、重い課題が残ったまま」と解説。