カナダのブリティッシュ・コロンビア州ポートムーディ市。約3万人が暮らすこの町はクマが生息する森と人の生活圏が隣接し、ゴミ箱を荒らされるなどクマ被害が相次ぎ、例年数頭のクマが駆除されてきた。ブリティッシュ・コロンビア州では2002年にベア・スマート・コミュニティーという認定制度をはじめた。クマとの共生に向けた対策を徹底している町を州がベア・スマート・コミュニティー認定。クマ対策に州がお墨付きを与えることで住民と地域が一体となって取り組めるよう促すのが狙い。認定されるには条例制定、教育プログラムの実施などの条件がある。ポートムーディ市は2024年にベア・スマート・コミュニティーに認定された。認定には住民グループが重要な役割を担ってきた。住民グループのメンバーであるカーラ・パーピアソンさん。外からクマが開けることができないゴミ箱は市が全世帯に支給していてフタが固定できるゴミ箱の使用を条例で義務づけている。収集日以外は屋内保管・固い板で囲うなどの対策を求めている。違反には最大約11万円の罰金。クマの餌となりうる植物への対策もすすめられている。市はベリー類やリンゴ類など14の植物を指定し、住民に新たに植えないよう呼びかけている。パーピアソンさんたちはクマを寄せ付けないよう果実を早めに収穫・枝を切るなどしてきた。パーピアソンさんたちは市の担当者と定期的に情報共有に努めている。対策が進んだことで4年前は483件のクマ被害が去年は360件と約3割減少し、クマの駆除もない状態が続いている。
