愛知県で「左官砂」という特殊な砂が盗まれる事件が発生した。左官砂は床や壁の表面をなめらかに仕上げるために使われる。コンクリートに最も適しているのは「川砂」だが、高度経済成長期に取りすぎが問題となり、現在採取できる場所は厳しく制限されている。一方、瀬戸内海などで採取されてきた「海砂」も、環境保護の観点から年々規制が強まっている。そこで「陸砂」の需要が伸びているが、陸砂は泥を洗い落とす必要があり、出荷できるのは採取した量の7割ほどとなっている。現在、世界的な建設ラッシュなどにより、全世界的に砂が不足している。砂はスマホや歯磨き粉など日用品の製造にも不可欠となっている。今回は、世界中で争奪戦が起きている「砂」を深掘りする。