選択的夫婦別姓を巡っては28年前に、法務大臣の諮問機関による答申を受け、民法改正案がまとまっている。しかし自民党が法案提出を了承せず、法改正に至っていない。背景には保守派の強い反発があった。ある保守系団体の印刷物を紹介。作成したのは「日本会議」の関連団体。日本会議は、美しい日本の再建と誇りある国造りを掲げ政策提言などを行う民間団体。団体の活動を支持する日本会議国会議員懇談会には、自民党など260人の国会議員が所属。安倍晋三官房副長官(当時)が日本のあるべき姿を求めて日夜ご貢献を頂いていること、などと述べる映像を放送。日本会議はこれまで、選択的夫婦別姓に反対する集会を開き、自民党議員などへの働きかけを続けてきた。2010年の参院選で自民党は当時与党だった民主党の夫婦別姓法案に反対すると政策に掲げた。国連から差別的だとして是正勧告を受けたあとも議論は進まなかった。5年前の参院選の党首討論では夫婦別姓への立場を問われ、自民党・安倍晋三総裁(当時)だけが、「選択的夫婦別姓を認める人は挙手を」との質問に挙手しなかった。自民党が反対を続けてきた影に何が。
URL: http://unic.or.jp/