埼玉県坂戸市・大家小学校では去年からプールは全く使っていない。築年数は53年。いたるところにひび割れや破損している箇所がみられ、老朽化が進んでいた。このプールを利用していたおととしまでは、毎年のように業者に直してもらっていた。老朽化などに伴い維持管理のコストが増え大きな重しになっていた。さらに、近年の災害級ともいえる猛暑で、水泳の授業を中止する回数も増えていた。そこで坂戸市では今年度からすべての小中学校のプールの使用を中止することに。市内にある4つのスイミングスクールへ水泳の授業の委託を決めた。委託を進めた教育委員会の担当者は、その効果は大きいという。坂戸市内の小中学校に18か所あるプールを維持するには水道代などで1800万円かかるほか、地区40年を超え限界を迎えているプールが多く、改修費は単純計算でも1年当たり、1億4000万円に。あわせて年間1億5800万円かかる計算。一方で民間のプールに委託した場合には施設の使用量や指導料をあわせ8200万円。民間に任せることで7600万円ものコストダウンができるとしている。子どもにとっても大きなメリットがあるという。